その橋の欄干には「御大典記念 昭和三年三月竣工」と記された文字をかすかに残す。 昭和天皇の即位を記念して造られた美しい橋である。 昭和40年代にこの橋を取り壊し、新しい橋に架けかえる予定だったのを、 地元の方が反対したため、道路計画は変更を余儀なくされ、なんとか保存された。 高度成長の近代化の流れの中、この貴重な建造物の価値を認め、 残そうとされた方々には敬服する。 幅1.8m、長さ10mあまりの小さな橋だが、現存する数少ないアーチ橋で、 その直径が8.5mあり石造りの橋としては、県内最大の半円橋(眼鏡橋)だそうだ。 この地区は山間部特有の野面積み、割り石積みの石垣が多いところで、 その歴史や、技術伝播、工法は、文化財的意義を持つものである。 この橋の建造には地元の方も加わり、みなで協力してできたと聞いた。 きっと天皇の即位を祝う気持ちで心をこめて造ったに違いない。ここにも、日本のよさを見る気がする。 ことぶき橋というは看板は、橋を守ろうという地元の方々によって昨年秋につくられた。 看板がこの景観にあってるかどうかは別にして、みなさんのその思いは伝わってくる。 あぁー、いいなぁー、こういうことこそ「美しい日本」らしさが実感できる。 ほっとするひと時を味わえる岡部町の知られざる名所である。
by yujibases
| 2007-07-23 19:22
| 志太郡岡部町
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